毎日、子どもたちが手にする教科書は、子どもたちに真実を伝え、子どもたちの心を豊かにし、学ぶ喜びをひき出すものであることが大切です。そのためにも、“子どもにとってどうなのか”という視点から、私たち教職員、保護者・市民の声が尊重されることがもとめられます。
しかし一方で、「カリキュラム・オーバーロード」と言われる学習指導要領の押し付け、放置され続けている教職員の長時間・過密労働や全国的に大きな問題になっている教職員不足、経験ある教職員の大量退職などのもとで、採択された教科書を終わらせることに手いっぱいになってしまっている現状もあり、「教員の地位に関する勧告」でもうたわれている教科書を選び、使うという教員の専門性にかかわって大きな課題となっています。
本特集では、全国での実践やとりくみから教科書について考え合う機会にしたいと考えます。