『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年4月号 3月20日発行〉

【特集】「せんせい」になったあなたへ2024

  • 全教共済
規約

第1章 総 則

第1条(名称および所在地)

  1. この組合は、全日本教職員組合といい、略称を全教、英訳名をAll Japan Teachers and Staffs Union (ZENKYO)とする。
  2. この組合の事務所を東京都千代田区二番町12番1号 全国教育文化会館内におく。

第2条(構成)

この組合は、学校をはじめ、すべての教育関係機関ではたらく教職員が組織する教職員組合によって構成される。

第3条(平等)

この組合の組合員は、いかなる場合においても人種、性別、宗教、思想、信条によって差別されない。

第4条(目的)

この組合は、組合員の要求によって団結し、以下の目的を達成するために活動する。
① 教職員の生活と権利を守り、社会的、経済的、政治的地位の向上をはかる。
② 教育への不当な支配・介入を排し、教育の自主性と学問・研究の自由を擁護し、民主教育を発展させる。
③ 平和と民主主義の擁護・確立、国民生活向上、社会進歩をめざしてたたかう。

第5条(事業)

この組合は、前条の目的を達成するためにつぎの事業を行なう。
① 構成組織の諸闘争の調整と統一、および全国的な闘争の組織。教職員の要求実現のための調査・研究、政策立案。
② 教職員の賃金ならびにその他労働条件の改善、民主的な権利の拡充などに関すること。
③ 民主教育の確立と推進に関すること。そのための調査・研究、政策立案。教職員の自主的教育研究活動の促進、民主的な教育研究所の確立。
④ 文化・スポーツ・福祉・厚生活動の推進。自主的な共済制度の運営と共済事業の推進。
⑤ 機関紙誌の発行など宣伝活動と教職員の学習・教育の推進。
⑥ 弾圧による犠牲者の救援。
⑦ 教職員、教職員組合との一致する要求にもとづく共同の追求。未組織教職員の組織化。教職員組合の統一の推進。
⑧ 一致する要求にもとづく労働組合との連帯強化。共同の組織と行動への積極的参加。
⑨ 国民的な要求実現のための共同行動の推進、諸団体との連携・協力。
⑩ 一致する要求・課題にもとづく政党その他の団体との協力・共同。
⑪ 政府・関係機関との交渉。
⑫ 国際連帯・交流、共同の推進。
⑬ その他、目的達成に必要な事業。

第2章 組 織

第6条(組織の構成)

この組合は、この規約に賛同し、規約の定めによって加入を承認された都道府県教職員組合、都道府県高等学校教職員組合、学校種別教職員組合の全国組織、その他の単一の教職員組合によって構成する。

第7条(地方ブロック協議会)

  1. この組合の方針にもとづく地方における共同行動の推進、運動の交流・連絡・調整のために、つぎの地方ごとに地方ブロック協議会をおく。地方ブロック協議会に学校種別協議会をおくことができる。
     北海道・東北
     関東・甲越
     北陸・中部・東海(甲越を除く)
     近畿
     中国・四国・九州
  2. 地方ブロック協議会は、その地方の都道府県教職員組合、都道府県高等学校教職員組合、その他の単一の教職員組合によって構成する。
  3. 地方ブロック協議会の運営については別に定める。

第8条(専門部、課題別対策部)

  1. この組合に中央委員会の承認によって専門部および課題別対策部をおくことができる。
  2. 専門部および課題別対策部の運営に関する規則については別に定める。

第3章 権利・義務及び加入・脱退

第9条(権利)

各構成組織の地位と権利は、すべてこの規約のもとに平等であり、その自主性は尊重される。

第10条(義務)

この組合の構成組織は、つぎの義務を負う。
① 規約を遵守すること。
② 機関決定にもとづく運動の発展につとめること。
③ 定められた組合費、その他の分担金を所定の期日までに納入すること。

第11条(加入)

  1. この組合に加入しようとする教職員組合は、申込書を中央執行委員会に提出し、中央委員会の承認を得るものとする。
  2. 第5条の事業を共同で行ない、所定の分担金を納入する組合は、オブザーバー組織としての参加を認める。その権利・義務については別に定める。

第12条(脱退)

  1. 脱退しようとする教職員組合は、理由を明示して中央執行委員会に届出るものとする。
  2. 脱退しようとする教職員組合に債務があるときは、債務を完済したときをもって、この組合に対する権利・義務は消滅する。

第4章 機 関

第13条(機関の種類)

この組合につぎの機関をおく。
大会、中央委員会、中央執行委員会

第14条(大会)

大会は、この組合の最高決議機関であり、中央執行委員長がこれを招集する。

第15条(定期大会)

  1. 定期大会は、毎年原則として2月に開催する。
  2. 中央執行委員長は、定期大会開催の少なくとも30日前までに、各大会構成組織に議案を示して大会開催を通知しなければならない。

第16条(臨時大会)

中央執行委員長は、中央執行委員会または中央委員会が必要と認めたとき、および3分の1以上の大会構成組織の連署による要求があったときには、50日以内に臨時に大会を招集しなければならない。

第17条(大会の構成と成立要件)

  1. 大会は、代議員、役員および第6条に定めるこの組合の構成組織および次項に規定する組織によって構成し、これらの組織を大会構成組織と呼ぶ。
  2. この組合に所属する連合体都道府県教職員組合が同意し、中央委員会が承認した都道府県高等学校教職員組合は大会構成組織となることができる。この手続きは別に定める。
  3. 大会は、代議員総数および大会構成組織それぞれの3分の2以上の出席によって成立する。

第18条(大会代議員の選出)

  1. 大会代議員は、第6条に定める構成組織ごとに選出する。
    代議員は、すべての組合員が平等に参加する機会を有する構成組織ごとの直接かつ秘密の投票による投票者の過半数で選出する。
  2. 代議員数は、第6条に定めるこの組合の構成組織の前々月までの組合費その他の分担金の納入人員にもとづいて決定する。選出基準は別表1に定める。
  3. 第17条第2項により都道府県高等学校教職員組合が大会構成組織となった場合の代議員数は、都道府県高等学校教職員組合の納入人員数に応じた代議員数と、それ以外の組合の納入人員数に応じた代議員数を合わせたものとする。
  4. 中央執行委員会の承認によって、専門部および課題別対策部、オブザーバー組織の代表を特別代議員とすることができる。

別表1 大会代議員選出基準

納入組合員数 代議員数
499名まで 2名
500〜999名 3名
1000〜1499名 4名
1500〜1999名 5名
2000〜2499名 6名
2500〜2999名 7名
3000〜3499名 8名
3500〜3999名 9名
4000〜4499名 10名
4500〜4999名 11名
5000名以上 500人を増すごとに1名を加算する

第19条(大会の権能)

大会は、つぎの事項を決定する。
① 綱領・規約の改廃に関すること
② 活動報告および運動方針に関すること
③ 共済事業報告および活動方針に関すること
④ 予算、決算および基金に関すること
⑤ 役員の選出に関すること
⑥ 重要な財産およびその他資産の得喪に関すること
⑦ 上部組織への加盟または脱退に関すること
⑧ 国際組織への加盟または脱退に関すること
⑨ この組合の解散および解散にともなう事項に関すること
⑩ その他重要な事項

第20条(大会の議決と運営)

  1. 前条①⑦⑨の各号にかかわる議事については、直接かつ秘密の投票による出席代議員、大会構成組織それぞれの3分の2以上、かつ代議員定数の過半数の賛成によって決し、その他の議事については、出席代議員、大会構成組織それぞれの過半数の賛成によって決する。
  2. 役員は、議決権をもたない。
  3. 特別代議員の発言権は保障されるが、議決権はもたない。
  4. 大会の運営に必要な規程は、別に定める。

第21条(中央委員会)

  1. 中央委員会は、大会につぐ決議機関であり、中央執行委員長がこれを招集する。
  2. 中央委員会は、年2回以上開催する。中央執行委員長は、中央委員会開催の15日前までに、各中央委員会構成組織に議案を示して中央委員会の開催を通知しなければならない。
  3. 中央執行委員長は、中央執行委員会が必要と認めたとき、および3分の1以上の中央委員会構成組織の連署による要求があったときは、中央委員会を招集しなければならない。

第22条(中央委員会の構成と成立要件)

  1. 中央委員会は、中央委員、役員および大会に準ずる構成組織を持って構成する。
  2. 中央委員会は、中央委員総数および中央委員会構成組織それぞれの3分の2以上の出席によって成立する。

第23条(中央委員の選出)

  1. 中央委員は、第6条に定める構成組織ごとに選出する。中央委員は、すべての組合員が平等に参加する機会を有する構成組織ごとの直接かつ秘密の投票による投票者の過半数で選出する。
  2. 中央委員数は、第6条に定めるこの組合の構成組織の前々月までの組合費その他の分担金の納入人員にもとづいて決定する。選出基準は別表2に定める。
  3. 第17条第2項により都道府県高等学校教職員組合が中央委員会構成組織となった場合の中央委員数は、都道府県高等学校教職員組合の納入人員数に応じた中央委員数と、それ以外の組合の納入人員数に応じた中央委員数を合わせたものとする。
  4. 中央執行委員会の承認によって、専門部および課題別対策部、オブザーバー組織の代表を特別中央委員とすることができる。

別表2 中央委員選出基準

納入組合員数 中央委員数
1499名まで 2名
1500〜2499名 3名
2500〜3499名 4名
3500〜4499名 5名
4500〜5499名 6名
5500以上 1000人を増すごとに1名を加算する

第24条(中央委員会の権能)

中央委員会は、つぎの事項を決定する。
① 大会から委任された事項に関すること
② 当面の運動方針に関すること
③ 当面の共済活動方針に関すること
④ この組合への加入の承認に関すること
⑤ 第17条2項および第22条2項にかかわる承認に関すること
⑥ 諸規程、規則・運営要綱および細則の制定と改廃に関すること
⑦ 予算の更正、暫定予算および臨時組合費・分担金の徴収に関すること
⑧ 役員の補充選出に関すること
⑨ 役員の定数に関すること
⑩ 他団体への加盟および脱退に関すること
⑪ 専門部および課題別対策部の設置とその規則の改廃に関すること
⑫ 特別委員会の設置に関すること
⑬ 疑義を生じた規約の解釈に関すること
⑭ その他大会審議事項以外の必要な事項

第25条(中央委員会の議決と運営)

  1. 中央委員会の議事については、出席中央委員、中央委員会構成組織それぞれの過半数の賛成によって決する。
  2. 役員は議決権をもたない。
  3. 特別中央委員の発言権は保障されるが、議決権はもたない。
  4. 中央委員会の運営は、大会の運営に準ずる。

第26条(中央執行委員会)

  1. 中央執行委員会は、中央執行委員長が招集する。
  2. 中央執行委員会は、特別中央執行委員、会計監査委員を除く役員で構成し、構成員の過半数の出席によって成立する。

第27条(中央執行委員会の任務)

  1. 中央執行委員会は、大会、中央委員会に責任を負い、決定された事項を執行し、大会、中央委員会に提出する議案を作成する。
  2. 中央執行委員会は、緊急に生じた問題についての処理を行なうことができる。ただし、次の大会または中央委員会の承認を受けなければならない。
  3. 中央執行委員会の運営に必要な規程は、別に定める。

第28条 (全国代表者会議)

  1. 中央執行委員長は、闘争方針の具体化と意思統一、闘争の交流・調整のために中央執行委員会が必要と認めたとき、全国代表者会議を招集することができる。
  2. 全国代表者会議は、都道府県教職員組合、都道府県高等学校教職員組合、学校種別教職員組合の全国組織およびその他の単一の教職員組合等の代表者によって構成する。
  3. 中央執行委員会が必要と認めた場合、全国代表者会議に政令市教職員組合および専門部・課題別対策部、オブザーバー組織の代表を加えることができる。
  4. 必要に応じて学校種別代表者会議を招集することができる。

第5章 書 記 局

第29条 (書記局の構成と運営)

  1. この組合の業務を処理するため、中央執行委員会のもとに書記局をおく。
  2. 書記局は、専従の役員および書記によって構成し、書記長が統括する。
  3. 書記局に、業務を分担するため必要な部局をおくことができる。
  4. 書記は、この組合の組合員となることができる。
  5. 書記局の運営に必要な規程は別に定める。

第6章 役 員

第30条(役員の種類と定数)

  1. この組合につぎの役員をおく。
     ① 中央執行委員長   1 名
     ② 中央執行副委員長  若干名
     ③ 書記長       1 名
     ④ 書記次長      若干名
     ⑤ 中央執行委員    若干名
     ⑥ 会計監査委員    5 名
  2. 選出された役員の中から、特別中央執行委員を選出することができる。ただし、特別な場合には選出された役員以外から特別中央執行委員を選出することができる。
  3. 前項②④⑤の各号の役員の定数については、中央委員会で定める。

第31条(役員の任務)

この組合の役員の任務は次のとおりとする。
 ① 中央執行委員長は、この組合を代表する。
 ② 中央執行副委員長は、中央執行委員長を補佐し、中央執行委員長に事故ある時は、これを代行する。
 ③ 書記長は、書記局の業務を統括する。
 ④ 書記次長は、書記長を補佐し、書記長に事故ある時はその任務を代行する。
 ⑤ 中央執行委員は、書記局の業務を分担する。
 ⑥ 特別中央執行委員は、上部団体およびその他の共闘組織の専従役員の任にあたる。
 ⑦ 会計監査委員は、会計の監査を行ない、その結果を大会、または中央委員会に報告する。

第32条(役員の選出、任期)

  1. この組合の役員は、大会において選出し、すべての代議員が平等に参加する機会を有する直接かつ秘密の投票による出席代議員の過半数の賛成を必要とする。
  2. この組合の役員に立候補しようとする組合員は、所属する構成組織を通じて届出るものとする。構成組織に所属しないものは、中央執行委員会の推薦を得て立候補することができる。
  3. 役員の任期は2年とし、選出された年の4月1日から、翌々年の3月末日までとする。ただし、再任を妨げない。
  4. 役員に欠員を生じた場合は、大会または中央委員会で補充することができる。その場合の任期は、前任者の残りの期間とする。
  5. 役員の中から特別中央執行委員を選出する場合は、中央執行委員会が推薦し、大会または中央委員会の承認を得るものとする。
  6. 役員の選挙に必要な事項は別に定める。

第33条(顧問、専門委員、諮問機関)

  1. 中央執行委員会が必要と認めた場合、大会または中央委員会の承認を得て、顧問をおくことができる。顧問は、中央執行委員会の諮問にこたえて意見を述べるものとする。
  2. 中央執行委員会が必要と認めた場合、中央執行委員長は、特定の業務を担当するものとして専門委員を委嘱することができる。
  3. 中央執行委員会が必要と認めた場合、大会または中央委員会の承認を得て、中央執行委員会の諮問機関として特別委員会を設置することができる。

第7章 財 政

第34条(経 費)

この組合の経費は、組合費、臨時組合費、分担金、基金、寄付金、事業収入等をもってあてる。

第35条(組合費)

  1. 組合費は、大会で決める。
  2. この組合の事業のために、特別の経費を必要とする場合は、大会または中央委員会の決定によって臨時組合費を徴収することができる。

第36条(分担金)

  1. 大会または中央委員会が必要と認めた場合、各構成組織から分担金を徴収することができる。
  2. オブザーバー組織の分担金は、別に定める。

第37条(基 金)

大会の決定によって、基金を設定し、必要な経費を徴収することができる。

第38条(組合費等の不返還)

一旦納入された組合費、臨時組合費、分担金、基金は返還しない。

第39条(会計)

  1. この組合の会計は、一般会計と特別会計とし、別に定める会計規程にもとづいて執行する。
  2. 会計年度は、毎年4月1日より、翌年3月31日までとする。

第40条(会計報告、決算報告および監査報告)

  1. この組合の会計は、年3回以上会計監査を受けなければならない。
  2. 中央執行委員会は、大会または中央委員会にたいして、年3回以上、監査報告を付して会計報告を行なわなければならない。
  3. この組合の会計は、毎年1回、職業的な資格を有する会計監査人による会計監査を受け、その監査証明とともに組合員に公表されなければならない。
  4. 中央執行委員会は、毎年1回、定期大会に対し、本条第1項の会計監査委員の監査報告および前項の会計監査人の報告を付して決算報告を行なわなければならない。

第8章  付 則

第41条(諸規程)

この規約にもとづく運営に必要な諸規程は、別に定める。

第42条(規約の施行)

この規約は、2014年4月1日から施行する。

  • 1991年3月6日、全日本教職員組合結成大会において決定。同年4月1日から施行。
  • 1993年8月26日、第5回定期大会にて一部改正。同日から施行。
  • 1997年7月12日、第11回定期大会にて一部改正。同日から施行。
  • 2001年3月3日、第16回特別大会にて一部改正。同日から施行。
  • 2002年7月7日、第18回定期大会にて一部改正。同日から施行。
  • 2004年7月25日、第21回定期大会にて一部改正。同年7月26日から施行。
  • 2005年2月13日、第22回定期大会にて一部改正。同日から施行。
  • 2014年2月15日、第31回定期大会にて一部改正。
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