「GIGAスクール構想」による1人1台端末導入とともに、「DX」(デジタル・トランスフォーメーション)という聞き慣れない言葉が教育の分野に入ってきました。「Society5.0の実現に向けた人材育成」の政策が社会のデジタル化とともに大急ぎでおしすすめられ、この間内閣府で政策パッケージが検討され、デジタル庁・文科省・総務省・経産省合同で「教育データ利活用ロードマップ」が発表されました。
現場では、すでに一人一台端末の活用をめぐりとりくみがすすめられています。「教育データ利活用」の施策は、教育のあり方の根本的な転換を求めるものであり、子どもの権利侵害をも危惧されるものです。また、教育の市場化をいっそうすすめ、教育格差をいっそう拡大させることにつながらないかなど、公教育のあり方にかかわる重大な問題です。
今回の特集は、学校現場に急速に及んだデジタル化の波が、子どもたちの学びにどんな影響をもたらし、学びがどう変えられようとしているのかを考え合うための一助としたい。