『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年4月号 3月20日発行〉

【特集】「せんせい」になったあなたへ2024

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『教育改悪3法案反対!子どもと教育の未来をひらく6・1中央集会アピール』

 安倍自公内閣は、政治のゆきづまりを打開するために、憲法改悪と教育反動化を中心にすえて、平和と民主主義を破壊する暴走政治を続けています。しかし、年金記録消失問題など、国民のくらしをかえりみず、「戦争する国」づくりをすすめる安倍内閣に対する国民的批判は大きく高まり、政府・与党は追いつめられ、どの世論調査でも内閣支持率は急落しています。


 いま、参議院で審議されている教育改悪3法案(学校教育法・教員免許法等・地教行法)の重大な問題点は、この間の国会審議を通じて明らかになっています。
 3法案は、憲法の民主的原則に反して、子どもたちの内心の自由を侵害するととともに、競争と強制の教育をさらにすすめようとするものです。
 さらに最近、政府がいう「愛国心」の中身が、戦争賛美の考えを子どもたちに押しつけるものであることが明らかになりました。日本青年会議所がすすめている、日本の過去の侵略戦争を「アジア解放の戦争であった」と賛美する、「靖国DVD」ともいうべきアニメを使って子どもに教える事業を、文部科学省が「新教育システム開発プログラム」の委託事業として採沢しているという大問題が明らかになりました。すでに一部の学校で使われており、重大です。
 こうした事態は、教育改悪3法案のねらいが、日本会議など「靖国派」がめざす改憲構想にもとづく教育の実現にあることを示しています。
 すでに、国内外からの厳しい批判が寄せられ、安倍内閣と文部科学省を追いつめています。
 地教行法改悪では、国が地方教行委員会に対して「指示」や「是正要求」することによって、介入を強めることがねらわれています。しかし、4月に強行された全国一斉学力テストの経過をめぐっても地方教育委員会は文部科学省のやり方について、強い反発をあらわにしており、こうしたことも反映して、衆議院での審議にかかわる地方公聴会では、こぞって法案に対する反対意見が出されています。
 平和な世界と日本をめざし、子どもたちのすこやかな成長と豊かな教育を求める私たちは、断じて教育改悪3法案の強行をゆるすことはできません。
 国民のくらしを守る清潔な政治を求める広範な国民との共同を大きく広げ、諸悪法とともに、安倍自公内閣を追いつめ、教育改悪3法案の廃案を何としてもかちとろうではありませんか。
 そのため、全国の職場、地域から、宣伝・対話を広げ、国会請願署名を大きく積み上げ、国会への要請行動をつよめ、国民世論で国会を包囲しましょう。会期末にむけてたたかいを大きく飛躍させることを心からよびかけます。
 
2007年6月1日
教育改悪3法案反対!子どもと教育の未来をひらく6・1中央集会

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