『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年10月号 9月20日発行〉

【特集】教職員の長時間労働と「中教審答申」を問う

  • 全教共済
ニュース

「教育に穴があく(教職員未配置)」実態調査結果(10月)について

全教は12月25日、教組共闘連絡会とともに調査した、「教育に穴があく(教職員未配置)」(10月)実態調査結果を発表しました。32都道府県・12政令市からの集約で3112人の未配置が起きていることが明らかになりました。また、初めて病休代替の欠員者数が産育休代替の欠員者数を上回りました。

今年度5月の実態調査にも回答を寄せてくれた22都道府県4政令市を抜き出して比較してみると、5月の未配置総数は1666人だったのに対し、10月は2396人と、わずか5か月で1.44倍になっていることがわかりました。特別支援学校だけで見ると2.23倍に増えていることもわかりました。

前年度10月の実態調査にも回答を寄せてくれた22道府県5政令市で比較すると、総数は1698人から2344人と1.38倍になっており、途中退職者による欠員は1.72倍に増加していることが明らかになりました。
 調査により、未配置による現場教職員へのしわ寄せにより、長時間過密労働に拍車のかかる実態や、追い詰められる現場教職員の実態、ハラスメントの温床になる懸念などを指摘しました。
 また、全教提言「このままでは学校がもたない!子どもたちの成長が保障され、せんせいがいきいきと働くことができる学校をつくる」7つの提言を踏まえ、『「教育に穴があく(教職員未配置)」の改善・解消のために』として「すぐにできる職場環境改善を行い、教職員の負担を減らすこと。」、『中・長期的に、教職員不足を解消し、また「20人以下学級」を展望した少人数学級の段階的実現に向けて教職員を確保すること。そのための予算確保と職場環境改善、待遇改善を図ること。』を、訴えました。

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