『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年10月号 9月20日発行〉

【特集】教職員の長時間労働と「中教審答申」を問う

  • 全教共済
ニュース

核兵器廃絶の世界的なうねりを ~原水爆禁止2019世界大会~

 原水爆禁止2019年世界大会が、8月3~9日の日程で開催されました。21の国と地域から86人の海外代表を迎え、広島と長崎で、「核兵器のない平和で公正な世界を」をテーマに、熱い討論と交流、そしてパフォーマンスが繰り広げられました。全教の仲間も、全国から多数参加しました。

 冒頭に行われた国際会議では、被爆75年となる2020年を核兵器禁止・廃絶への歴史的転機とするために、「被爆者とともに立ち上がり、世界的な運動に」と提起されました。1300人が参加したヒロシマデー集会でも、4000人が参加した長崎の開会集会でも、一人ひとりの被爆者の人生をいかに次世代が自分に引き寄せて想像し伝えることができるかが問いかけられました。また、2020年のNPT再検討会議に合わせてニューヨークで開催される原水爆禁止世界大会の意義が語られ、ヒバクシャ署名をさらに広げ、そこに持ち寄ろうと呼びかけられました。



 全教青年部も参加しているRing!Link!Zero実行委員会は、「被爆者とともに核兵器のない世界へ」を8月7日に開催しました。全国から450人が参加し、全教の青年教職員もともに学び合いました。被爆者の田中煕巳さんと青年の対談では、署名に託した決意や、被爆後の人生が語られました。来年のNPT再検討会議に向けて自分にできることを参加者とともに交流し、核兵器のない世界に向かって進んでいる大きな歴史の本流をつかみ、「核兵器のない世界はつくれる」ことを実感した会となりました。田中さんは最後に「願いを意志に、意志を行動に」と参加者を励ましました。



 8月8日の夜は「教職員平和のつどいin長崎」が行われました。80人以上が参加し、海外代表からはアートで平和活動にとりくむフィリピンのゲレーロ・AG・サニョさん、アメリカの少年刑務所の教員ジュン・ハマモトさん、同じくアメリカの平和・軍縮・共通安全保障キャンペーン議長のジョゼフ・ガーソンさんが参加しました。

 つどいは被爆体験継承にとりくむ平田周さんの親や祖父母の被爆体験の話から始まり、サニョさんは映像でアートのとりくみを紹介、ハマモトさんは少年刑務所での平和学習を通して、生徒の世界を広げる活動を写真も見せながら詳しく報告しました。ガーソンさんはアメリカの教職員組合の状況と活動、2020年のニューヨークで予定されている原水爆禁止世界大会について話しました。最後は一人ひとりがメッセージボードを掲げてスピーチをし、互いに平和教育や平和運動をすすめていく思いを交流しました。

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