『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年5月号 4月20日発行〉

【特集】子どもが幸せに生きる社会を求めて―子どもの権利条約批准30年

  • 全教共済
ニュース

高校生の政治的活動等に関わる新たな「通知案」に対して申し入れ 「副教材の使用は義務付けるものではない」

 全教は10月16日、文科省が新たに「通知」しようとしている「高等学校における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について(通知案)」(10月5日公表)について、以下のことを申し入れました。



 申し入れには、文科省からは、中安史明初中局児童生徒課課長補佐、大内克紀初中局教育課程課学校教育官が対応しました。全教から、中村中央執行副委員長、坂本中央執行委員、山元中央執行委員が参加し、①政治的教養を育むべき政治教育を憲法と子どもの権利条約にもとづき、すべての子どもたちに保障すること、②子どもたちが政治的教養を深め、社会的・政治的事象を正しく認識するために、「現実の具体的な」ものも含め政治的事象に対する自由な意見表明を保障すること、③有権者となる18歳に達した高校生には、それにふさわしい政治的活動や選挙活動の権利を保障すること、④教員が個人としての考えを表明することを不当に制限しないこと、⑤文科省が総務省とともに作成した副教材「私たちが拓く日本の未来」およびその指導資料について使用を強制しないこと、などを申し入れました。



 全教の申し入れに対し、「副教材の使用を義務付けるものではない」ことを言明しました。しかし、高校生の意見表明は自由であることはその通りであるとしながらも、学校長が「必要かつ合理的な範囲」で制限できるとすることは、過去の判例からも認められていることであるとする立場を変えませんでした。
 また、「教員は個人的な主義主張を述べることは避け」などとしていることに関わり、教員が委縮するような通知はすべきでないことを申し入れましたが、「さまざまな考え方があるということを例示すれば、教員個人の意見を表明しなくても政治教育は可能」として、ゆずりませんでした。
 最後に、あらためて、高校生の基本的人権を保障すること、政治的教養を育むにふさわしい教育活動を保障するよう求めましたのに対し、担当者は、「有識者の意見も踏まえ通知作成の作業をしている。申し入れも含め検討する」と答えました。

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