『クレスコ』

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クレスコ

〈2024年4月号 3月20日発行〉

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文科省に「雇用と年金の接続」を求め、地方の声を届ける

 全教は7月26日、「雇用と年金の接続」にかかわる地方での交渉を更に促進させることをめざして、文科省への要請を行いました。要請には北海道、埼玉、東京、千葉、富山、愛知、大阪、滋賀、高知、佐賀の代表が参加しました。文科省からは酒井啓至財務課制度企画PT係長、山口真和初等中等教育企画課専門職(教育公務員係担当)、佐藤由郎初等中等教育企画課調査係長が対応しました。

 全教は、「雇用と年金の接続」にかかわって、4月19日に基本要求にもとづく文科省交渉を実施、6月10日には地方での制度設計に向けた議論を踏まえた「『雇用と年金の接続』にかかわる照会」にとりくんできました。現在、各地で「雇用と年金の接続」に向けた議論と交渉がすすめられていますが、教職員定数減少による再任用確保の困難、教職員評価の再任用へのリンク等々、問題は山積しています。 要請の冒頭、全教今谷書記長が国・文科省としての基本姿勢として以下の3点を確認しました。①『雇用と年金を確実に接続する』」立場で、地方と向かい合っていく、②希望するものは、すべて再任用する制度を地方にお願いしている、③文科省として、給与や定数について課題意識をもち、地方に適切に対応してもらう。

 参加者からは、「少子化による教員定数削減により、来年度120名分定数が減る。一方退職者は153人いる。今後5年間定数減を超える退職者が出る。国としての支援策を」(北海道高)、「大阪府教委はすべて再任用する立場に立っていない。人事評価で1回最低評価を受けると再任用されない制度を強行導入した。国の『分限免職』という基準をはるかに超えている」(大教組)、「少数職種の希望に添った再任用ができていない」(埼玉・埼玉高)、「再任用の制度設計が行われていない」(高知)、などの切実な発言がありました。その他にも、「定数内の配置のため、職場への負担が大きいし、再任用者も希望しにくい」「ぜひ定数外での配置を」との意見が多数出されました。

 要請の最後に、「雇用と年金の接続」の地方での制度設計具体化にあたって、さらに2014年度政府予算の概算要求の時期であることも踏まえて、「国の責任で『雇用と年金を確実に接続する』」、「希望するものはすべて再任用する立場で臨むよう地方への助言・指導を行う」、「地方の努力が可能となる国の支援策を」、の3点を強く求めました。

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