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【談話】『公務員の労働基本権にかかわる専門調査会の報告について』

2007年10月23日 全日本教職員組合 書記長 東森 英男

 政府の行政改革推進事務局に設置されている専門調査会は、10月19日、最終報告を取りまとめました。
 報告は、公務員の労働協約締結権を認める方向を提起しており、これまで政府が取り続けてきた労働基本権の制約を維持する姿勢を転換するという点で前進と評価できます。
 しかし、労働基本権として一体であるべき争議権や、消防職員や刑事施設職員の団結権については「意見が分かれたとして」として両論併記としたことは、全労連の提訴や国際労働基準にそむくものであり、認めることはできません。
 日本の公務員の労働基本権は、米軍占領下の1948年7月、マッカーサー書簡にもとづく政令201号によって奪われたものであり、その回復は歴史的な課題です。私たちは、行政や教育の民主的な運営を保障し、労働者の権利を守るために、労働基本権の完全回復にむけてさらに奮闘することをあらためて表明するものです。
 報告が、新たに認めるとしている労働協約締結件について、「少数組合・職員団体が多数存在する場合には、交渉コストが多大になるおそれがあることから、一定の組織率を有しない少数組合・職員団体には協約締結権を付与しないこととすべきか否かについて、検討が必要である」としていることは、団結権にかかわる重大な問題です。また、この制度の実現に「概ね5年程度の期間が必要」としていますが、実現を早めることを求めるものです。
 私たちは、公務員・教職員が、憲法の定める全体の奉仕者として、時の政府言いなりの施策に従う労働者でなく、民主的な行政や民主的な教育を国民に直接責任を負って遂行するとともに、その職務にふさわしい労働条件を確保するために当然の原則である労使対等による決定制度の実現求めるものです。そのため、広範な労働者との団結を強化するとともに、切実な要求の実現を求める国民や父母との連帯を強化し、ひき続き奮闘するものです。

                                              以上

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